ハリウッド映画では、友達同士の男女が、二人でランチやディナーを楽しむ光景がよく登場する(と思う)。私も仕事の流れで、男性と二人、ご飯を食べたり、飲みに行ったりすることはあったから、食事はそういうものだと思っていた。
ところが、米国、特に若者の間では、食事文化は日本と大きく違うらしい。1、2週間に一度、英語と日本語を教え合う男子学生と会っていたが、相手がいつも午後2時や4時を指定してくる。そんな時間を出されたら、半日丸々つぶれてしまう。
そこで、「ランチの時間にしないか」「ディナーで会おう」と2、3度、時間の変更を申し出たが、その度彼は「用事を思い出した。今日はキャンセル」「ディナーに行きたいけど、友達と約束していて・・・」と断ってくる。大学の生協で食べるだけなのに。「感じ悪いなぁ」と思っていたものの、「食事」のフレーズを出したときの動揺は謎だった。
ところが、最近スポーツジムに通い始めたところ、受付でたまに話す遊び人風お兄さんが驚愕の事実を教えてくれた。
「いいかい、こっちじゃね、男女がディナーに行くっていうことは、デートで女性が次のステップをOKしたのと同じ。ランチなら、それもありってことなんだよ」。
以前、アメリカで暮らしていた知人から、ディナーには特別な意味があると聞いた気もしていたが、それは二人の間に特別な関係が存在するときだけだと思っていた。しかし、ジムの兄さんいわく、「若者に例外なし」だそうだ。
そんなことも知らず、私は男子学生を誘い続けていたのか。そして、その度、学生に断られ続けていたのか。全く構わないが、それはそれで不愉快ではある。
早速ジムから帰って「こんなこと言われたけど、本当かね」とメールしたところ、青年は「イエース!これはアメリカじゃとても大切なきまりなんだよ。でも、君がそんなつもりじゃなかったのは知っているから、気にしないで。今度、友達としてランチやディナーに行こうよ」。うそー、絶対勘違いしていただろう、青年よ。
以降、会う人ごとに現地の食事コードを聞いてみたところ、ほぼ全員ディナーについて「その通り!」と答えた。中年以上は、「ランチならそんなこと関係ないよ」と否定したが、学生たちは「相手によるけど、その意図の可能性は大ね」と恐ろしいことを言うのだった。
どうなっているんだ、ハリウッド映画!というか、私の記憶違いか。
街の辻々にあるスターバックス。昼間のカフェなら男女の誘いも問題ないらしい |
確かに日本でも「夕食をご一緒に」となると、
返信削除恋の予感を感じたりしますが、
昼食ならばそれほど意識しないよね。
(「朝食をご一緒に」が一番明確な意思表示ね~)。
ちなみに、日本では「何を食べるか」かも問題になるよね。
(一昔前のことで、今はそうでもないように思うけれど)
カップルで焼き肉=親密になりたい
カップルでラーメン=友だち感覚
など。アメリカではどうなのでしょう。
本当に食事マナーはこっちが知りたいくらいですよ。少し前、一緒に夕食を食べた(もちろん食べただけ)クラスメートは店に行ってから、いきなり、「僕ベジタリアンだから肉食べないよ」ときた。はたまた一緒にランチをしたインドネシアの女子学生も、店に入るなり、イスラム教徒ということで、野菜だけ詰まったサンドイッチを注文していた。
返信削除この国ではバックグランドが余りに違いすぎるので、日本のように、食べ物が何かのシグナルになる、ということはあるんだろうか。